コラム | 第23話 禿さん

今日、インターネットのinfoから問合せが入った。
お名前を拝見して驚いた。

なんと問い合わせてきた人の苗字は“禿(はげ)"と書いて「かむろ」さんと読むのだ。

「かむろ」と読むことは知っていたが、まさか、そういう名前の人がいるとは思わなかった。

禿と申します

「初めまして、禿と申します」
「・・・わ、わかってます」

「・・・・・・・・・(どこ見とんねん)」

もし、私がはげているとしよう。
初対面の人と会って名刺を交換する。
すると向こうの人は「は、はげですか?」
と聞いてくる。

私は一瞬、ムッとする・・・喧嘩、売ってんのか!!
そして、思い直す、違う違う、俺の名前の事や。
「い、いえ、かむろと読みます。」と答える。

こんな複雑な思いで、名刺交換をしているとは相手は到底思わないだろう。

きっと、そんな思いをしながら“禿(かむろ)"さんは生きてきたんだろうな・・・と、思いをめぐらせつつ返信をしたためた。

きっと、やけになった時は酒を飲みながら「かむろ哲哉」も「かむろ奈美恵」もみんな、みんなハゲじゃ!
とか、理不尽な事を言っていたんだろうな。